電子決済業への外資上限49%に=中銀案、資金・安全確保でバランス

 ベトナム国家銀行(中央銀行)は6日、電子決済関連企業への外国投資家の出資比率を最高49%に抑えるとする規制案を公表した。金融とハイテクを融合したフィンテック分野成長への外資出資を取り込むと同時に、国内企業の経営主導権を確保し金融部門の主権、安全を守る狙い。オンラインメディアのVNエクスプレスが伝えた。

 新規制案は決済仲介、電子マネー、モバイル・マネーといったキャッシュレス決済関連サービスを提供する企業が対象。49%を外資出資の上限としたことについて。国家銀はインドネシア当局が電子決済サービス企業への外資出資上限を20%、暗号通貨関連企業は49%としているケースを例示した。
 規制案はまた、電子決済を含む複数のサービスを提供する企業の外資出資上限については、上限が最も低い(厳しい)サービス分野の比率を企業全体に適用するとしている。
 国家銀によると、2019年第1四半期末時点でベトナム市場には電子財布を運営する企業が27社あったが、この90%は親会社企業5社の傘下にある。また、これら5社には外国企業が30~90%の比率で出資している。ただ、国家銀は、具体的企業名は挙げていない。電子財布「Momo(モモ)」を運営し、デジタル決済分野最大手企業の一つであるM _ サービス社は外資66%の企業だ。
 国家銀の新規制案について、ベトナム金融投資家協会のフン・アイン・トゥアン事務局長は、デジタル決済業界は成長資金を必要としており、外国投資が規制されればプロ投資家が運用する豊富な資金を得るのが困難になるとして、規制に難色を示す。一方、他の専門家らは、決済サービスは国の金融システムの中で最も重要なサービスの一つであることに同意。外資には上限を設け、個人情報や信用情報の安全を確保する必要があるとして規制案を支持している。(時事)