1~10月の対中貿易赤字、1.5倍増の295億ドル=背景に米中貿易摩擦

 【ハノイ時事】米中貿易摩擦の影響が、ベトナムと中国の貿易収支に現れている。国営ベトナム通信によると、1~10月のベトナムの対中貿易赤字は295億ドルとなり、前年同期比47.9%の大幅な増加となった。専門家は、中国が米国から課される高関税を回避しようと、ベトナム経由での輸出を増やしているとの見方を示している。

 ベトナム計画投資省のリポートによれば、1~10月のベトナムから中国への輸出は2.9%減の約325億ドル、中国からの輸入は16.1%増の約620億ドルに膨らんだ。
 中央経済管理研究所(CIEM)の元幹部らは、中国企業が米国に発動された高関税を回避するためベトナム経由での製品出荷を増やしてきたと指摘。こうした背景から、中国とベトナムの貿易不均衡が拡大し、ベトナムの対米輸出増加につながったと分析した。
 ベトナム税関総局は最近、米国などを仕向け地とした43億ドル相当のアルミ製品の輸出を差し止めた。ベトナムで発覚した原産地偽装で最大の案件となった。
 エコノミストに加え、計画投資省、商工省をはじめとした多くの当局者は、原産地を偽装した製品への警告を発してきた。米中貿易摩擦が長引く中、当局者らは中国からの輸入品に対する警戒を続ける必要があると強調している。