ベトナム、LNG輸入拡大に意欲=高まる電力需要に対応―米国など関心

 【ハノイ時事】高い経済成長と急速な都市化に進展に伴って高まるベトナムの電力需要。グエン・スアン・フック首相ら政府関係者が繰り返し電力不足への警告を発する中、ベトナムでは発電に必要な液化天然ガス(LNG)需要が拡大している。13日付のベトナム・ニュース紙によれば、2020年までに国内生産を上回るペースでLNG需要が伸び、商工省は輸入が必要になると見込んでいる。

 商工省で石油・ガス部門を担当するフン・バン・シー氏は12日、ホーチミン市で開かれたLNGなどに関する国際会合で、ベトナムの天然ガス供給量が現在、年90億~100億立方メートルになっていると説明した。15年以降、LNG消費量は100億立方メートル前後となっており、その83%を電力向けが占めている。電力消費は21年から35年にかけて大きく伸び、年310億立方メートルに達するという。
 シー氏は、「商工省はこれまで、貿易不均衡を是正するために米国からのLNG輸入を検討してきた」と指摘。「米国産LNGの買い付けは協力の精神に基づくものとなるが、競争力のある価格であれば、(喜んで)米国から輸入することになる」と語った。
 在ホーチミン米国総領事館のマリー・ダムール総領事によれば、ベトナム政府は急速な工業化と都市化を背景に、電力消費量が20年までに年10~12%程度伸びると予想する。総領事は「この(LNG)分野には、先端的な技術を持ち、経験豊富で世界のトップクラスだと知られる米国企業がいる」と強調。「ベトナムがLNGの活用に動くのであれば、米国企業は貢献できる」とアピールした。
 日本勢では、東京電力グループ、中部電力が共同出資する火力発電会社JERA(ジェラ)が10月中旬、ベトナム電力公社(EVN)とLNG事業に関する覚書を交わした。LNGの調達や受け入れ基地の共同開発、EVNの発電所でのLNG導入に向けた協力などを模索している。