国内証券各社、資本増強に動く=存在高める外資に対抗

 【ハノイ時事】ベトナムの国内証券各社が相次いで資本増強に動いている。資本面などで急速に規模の拡大を進める外資系の証券会社に対抗するのが狙い。2日付のベトナム・ニュース紙によれば、国内の証券各社は財務基盤を充実させることでリスク管理能力を高めるとともに、事業の拡大を目指す構えだ。

 大手証券のベトキャピタル証券(VCSC)は総額5000億ドン相当の債券発行を計画している。2020年1月までに3315億ドン相当分を発行する予定。調達資金は証券取引やマージンレンディングなどに活用する。
 サイゴン証券(SSI)の経営陣は、16%の配当を支払う株式の発行をめぐり株主と調整を進めている。承認が得られれば、資本金を6兆ドン超に拡充する。
 MB証券(MBS)も3回に分けて株式を発行し、資本金を現在の1兆2000億ドンから1兆7000億ドンに増やす。既存の株主を対象に3500万株を発行するほか、従業員持ち株制度(ESOP)で500万株を売り出すことなどを計画している。
 ベトナム国内で資本金が1兆ドンを超える証券会社は18社あり、うち5社が外資系企業となっている。韓国系のミラエ・アセット証券ベトナムは資本金を4兆3000億ドンから5兆4500億ドン超に増やす手続きを進めている。増資が完了すれば、ベトナムで最大の資本金の証券会社になるという。
 サイゴン・ハノイ証券の幹部は、外資系証券会社が最近数年間に親会社の支援を背景に急ピッチで資本規模を拡大させてきたと指摘。これにより、国内の証券会社は多くの課題に直面していると述べ、危機感を募らせた。
 MB証券の幹部は「資本増強は債券・株式のトレーディング業務を活発にしたり、リスク管理能力を高めたりすることなどを後押しする」と指摘した。エベレスト証券の幹部も「顧客に提供するサービスやコンサルティングの質を高めるのに役立つ」と説明。資本基盤の拡充などを通じてビジネスを拡大させ、外資系証券との競争に臨む考えをにじませた。