中国人熟練労働者、職場に戻れず=新型肺炎で企業に混乱

 新型コロナウイルスによる肺炎拡大の影響で旧正月後も多くの中国人の熟練労働者がベトナムに戻れず、中国人労働者を多く採用するベトナム企業は混乱をきたしている。ベトナム紙ベトナム・ニュース(電子版)などが伝えた。

 ハナム省の工業団地で操業するアパレルメーカーのJYは、41人の外国人労働者のうち31人が中国人で、旧正月休み後にベトナムへ戻れたのは16人だけだった。戻った16人もウイルスへの感染有無を判断するためベトナム到着直後から隔離が続いているという。
 ハナム省労働・傷病軍人・社会事業局のグエン・マイン・ティエン局長によると、同省では540人の中国人が工場などで働いている。ただ、中国で新型コロナウイルスの感染が拡大する状況を受け、ベトナム政府が中国発着のフライトをすべて停止する措置をとったため、旧正月休みで中国へ帰国した多くの中国人がベトナムに戻れなくなった。
 一方、労働専門家のグエン・ティ・ラン・フオン氏は、ベトナムで働く中国人の多くが専門家や熟練労働者であるため、感染の長期化が企業の負担を高めていると指摘した。労働省のレ・バン・タイン次官は、外国人、特に中国人労働者を雇用している企業に熟練労働者不足に備えるよう通知したと話し、企業はベテラン労働者への技術訓練を積極的に行うべきだとの考えを示した。
 海外に労働者を派遣している企業も困難に直面している。主要な労働派遣先である日本、韓国、台湾のすべてで新型コロナウイルス感染が報告され、労働省外国労働管理局は感染が終息するまで労働者を海外に送らないよう派遣各社に文書で要請した。(時事)