消費者物価指数1.23 %上昇 新型コロナの影響も

財務省は、2020年の消費者物価指数(CPI)を4%以内に維持するのは困難になってきたとの見通しを明らかにした。目標を達成するにはこの第1四半期を安定した水準に維持しなければならないというが、新型コロナウイルスの感染拡大によって衛生商品などが急騰しており、懸念材料は多い。

1月の高いCPIは、食料品の物価(一例を挙げると、豚肉は2019年12月に比べて8.29 %上昇)と輸送コストの上昇に起因しているとみられる。同省は、「生活必需品の物価は早期に安定させなくてはならない。とりわけ新型コロナウイルスに起因して需要が高くなっている商品については、地方当局が、地域の企業に対し、物価を据え置くように求めていく必要がある。医薬品の供給も維持していかなくてはならない」としている。

国内の物価管理当局は、マスクや消毒せっけんの買い占めや、価格のつり上げに対して調査を始めている。財務省は、感染拡大の防止や関連商品の物価安定を図るには、医療用品と医療機器を増産して備えなければならないとしている。また、海外からのマスク輸入や海外にいるベトナム人の感染予防に対する支援を、保健省と外務省に指示するよう政府に提案している。

同省によると、2月に豚肉価格が仮に10%下落すれば、1-2月の上昇は5.67%にとどまる。さらに、8~10%下落すれば、4.22 %にまで抑えられる。こうした数字から、早期の対応が肝心だとしている。