2014年のベトナム経済の予測や対策について考える「景気見通しと政策展望セミナー」に参加した経済専門家によると、ベトナムの国内経済は目に見えて回復しており、長期的な成長サイクルを後押しする、よりアクティブな景気対策が必要だという。

多くの経済専門家によると、ベトナムにおける投資環境は、景気回復による世界的な輸出増や投資拡大の追い風を受け、大きな改善が見られる。年初においては、低金利と金融緩和策が、ビジネスチャンス創出に効果を発揮した。

ベトナム経済政治研究所(VEPR)のグエン・ドク・タン博士は「2013年の第四四半期、ベトナム経済はわずかに回復が見られる。そして、今年1-2月の工業生産も、小売りやサービスの成長に伴って回復している」と話す。

景気回復は、企業が成長するための屋台骨となる。国内企業の11800社が市場に復帰し、海外直接投資(FDI)も増加している。このところの沈滞においても、真に強みのある企業は顕在で、急速に成長している。

しかし、博士は、「ベトナムの景気回復は、ごくわずかで短期間のものだ」と話し、その理由として、不十分な経済再建策を挙げる。このため、識者らは、「経済回復力がまだひ弱なため、強い努力が必要だ」と言う。