携帯電話や部品などベトナムの電気製品の輸出が成長を続けている。今年1月と2月の前半の輸出高は前年同期比22.3%増の20億3770万ドル(約2100億円)。数字的に見ると、輸出額への貢献度はあまり高くはないが、新たな市場開拓の余地はまだまだありそうだ。

米国家電協会(CEA)によると、世界で必要な電子機器、部品の需要とは毎年8~10%成長している。これはベトナムの企業にとってもまたとないチャンスだ。ベトナム商工省の担当者は「国内の企業は、TVE、CMS、FPT、ヴィッテルのように、製品の差別化とともに、ニッチ市場に向けた製品開発について学ぶ必要がある」としている。

ミャンマーやインドネシアといったASEAN諸国も電器産業の発展に大きな関心を寄せている。ベトナムの企業にとっても好機が到来しているといえるが、チャンスをつかむには、ベトナムの電器産業は変容を遂げなくてはならない。

VEIA(ベトナム電気製品協会)のグエン・プオック・ハイ事務局長は「以前のように単に投資を拡大する代わりに、これまでに以上に掘り下げたより深い投資とより強力な競争力をつけなくてはならない」と語った