今年の成長目標、4.5%に引き下げも=新型コロナの影響で―ベトナム政府

 【ハノイ時事】ベトナム政府が新型コロナウイルスの流行に伴う影響を踏まえ、今年の成長目標を引き下げる見通しとなった。政府が国会常務委員会に提出したリポートは、成長目標を当初の6.8%から4.5%に引き下げる方向性を示唆した。国営ベトナム通信が15日報じた。

 グエン・チ・ズン計画投資相は15日の国会常務委に、経済情勢に関する政府のリポートを提出した。今年に入り、新型コロナによる深刻な影響が出ており、大半の業種で伸びが鈍化している。特に運輸、サービス、貿易、観光業などはほぼ活動が凍結された状態になっている。
 政府はこうした状況を踏まえ、経済情勢に関する二つのシナリオをまとめた。第1シナリオは、ベトナム国内での感染が4月後半以降、基本的に封じ込められた状態が続き、主要な貿易・投資の相手国・地域の感染も7~9月期に感染を収束できると想定。今年の成長率が4.4%~5.2%になると試算した。
 第2シナリオでは、第1シナリオと同様の国内での感染抑制に加え、貿易・投資の相手国・地域の感染封じ込めが10~12月期までかかるとし、成長率が3.6~4.4%にとどまると見込んだ。計画投資相は新型コロナ流行の影響を踏まえ、今年の成長目標を見直す必要があるとの見解を示した。
 政府のリポートは、成長率が4.5%になると示唆。ただ、世界全体の感染状況がより好ましい方向に向かい、国際市場も回復すれば、成長目標が5.4%になる可能性もあるとの見方も示した。こうなった場合には、2016~20年に年平均6.5%とした目標を達成できるという。
 輸出の伸びに関しては、当初の7%から4%に減速すると予測。消費者物価指数は4%(当初は4%を下回る水準)となり、歳入は163兆ドン(約70億ドン)落ち込むと見込んだ。