対欧FTA、ベトナムGDPを2.4%押し上げ=原産地規則などは課題―世銀試算

 【ハノイ時事】世界銀行は19日、ベトナムと欧州連合(EU)の自由貿易協定(FTA)に関するリポートを公表した。リポートは対欧FTAの経済効果について、「合意した関税引き下げだけで、2030年までにベトナムの国内総生産を(GDP)を2.4%、輸出を12%押し上げる」と試算した。貧困人口を10万~80万人減らす効果があるとの見方も示した。

 さらに非関税分野で包括的な改革措置を講じれば、ベトナムはさらに大きなメリットを得られると指摘。ベトナムは、自国で生産した部品の使用比率で優遇関税の適用を判断する「原産地規則」や動物・植物への検疫、国家と投資家の紛争解決手続きといった措置への対応に全力を挙げる必要があると訴えた。
 世銀ベトナム事務所のウスマン・ディオンヌ所長は、「新型コロナウイルスへの対応をリセットボタン、対欧FTAをアクセルボタンとし、今は一段と抜本的な国内改革を受け入れるのに最良のタイミングだ」と強調。ベトナム政府に改革措置の断行を促した。
 ベトナム国会は開会初日の20日にベトナムとEUのFTAなどを審議。28日にも採択する見込み。EUは既に協定の承認手続きを終えている。