ベトナムで工業団地の開発相次ぐ=コロナ禍で投資流入増加へ

 ベトナムで工業団地の着工が相次いでいる。新型コロナウイルス感染拡大を受け、主要企業が拠点を中国から他の近隣諸国に移す動きを加速し、ベトナムが投資先として有望視されていることが背景にある。ベトナム・ニュース紙(電子版)が伝えた。

 ロンアン省で先ごろ、広さ1800ヘクタールの「ベトファット工業団地・都市地域」が着工した。同省では、約200ヘクタールの「ドクホアII -SLICO」工業団地も先に着工した。このほか、ドンナイ省ではKTGインダストリアル社などが「ニョンチャック3B」工業団地内に、即入居可能な工場の建設に着手。ダナン市でもロンハウ社がハイテク産業向けに、総面積29.6ヘクタールの賃貸工場を建設した。
 工場・倉庫開発大手KTGインダストリアルのダン・チョン・ドク副社長によると、ベトナム国内の工業団地数は2000年から2018年までに5倍に増え、19年末時点で338カ所に及ぶ。また、平均入居率も北部地域で92%、南部で80%と高い。ベトナムが主な自由貿易協定に加盟し、政府が税金面などでインセンティブを提供していることでさらに多くの投資家企業を誘致できているという。
 また、コロナ禍を受け多くの大手企業が脱中国に動いている。資産運用会社ビナキャピタル共同創業者のドン・ラム最高経営責任者(CEO)によると、米ハリス社が今月実施した調査で70%を超える米国民が、米企業は中国での生産を減らすべきだと回答したという。ラム氏は、コロナ感染収束後は、ベトナムへの外国直接投資(FDI)流入の波が押し寄せるのは確実だとみている。
 不動産サービス大手JLLでベトナムを担当するスティーブン・ワイアット氏は、工業団地開発業者は、工場などの用地需要は今後も拡大すると確信していると話している。(時事)