外国人観光客の受け入れ再開視野に 関係省庁が対策会議

ベトナムと海外各国との人の往来再開が検討されるなか、ベトナム観光総局は12日、関係各省庁とともに、外国人観光客の受け入れや新型コロナウイルス予防の水際対策などを検討する会議を開いた。外務省、保健省、公安省、国防省、航空局などのほか、航空会社のベトナム航空、ベトジェットの代表者も参加した=写真。

会議では、観光総局旅行局のグエン・クイ・フォン局長が、新型コロナウイルス対策を盛り込んだ「外国人観光客の受け入れ計画案」の概要を発表した。コロナの感染が抑制されつつある国々の間では、外国人観光客らの再受け入れ準備が進められていることを紹介し、「ベトナムも、安全面などを含めて早期に対策を考える必要がある」と強調した。

今回の計画案は、新型コロナウイルスの感染拡大を防止対策のほか、入国後に感染が発覚した外国人への対応策などを検討した。「新型コロナウイルス対策をしっかり行っている安心安全で親切な観光国」というベトナムのイメージを世界的に広め、新たな観光客誘致につなげるほか、観光業界の困難を解決し、観光作業の経営と維持の安定、観光産業の成長を回復させるねらいがある。

内容には、政府の厳しい新型コロナウイルス対策の指導に従い、感染予防対策を実現させることが盛り込まれた。さらに、外国人観光客の医学的条件や体調、入国後の旅先や移動時間、出迎えなどの移動の手段をどうするかなど、観光客受け入れの条件についても明確にした。

会議では、関係機関や各省庁が、詳細について議論し、ひとまずは、人の移動を認める対象区は、新型コロナウイルスが十分に抑制できている国から再開するとした。当面は海外のベトナム在住者らの親戚訪問や、貿易、投資などの再開を目的としたビジネス入国の緩和から始め、複数の航空路線を再開させる考えだという。

観光総局のゴー・ホアイ・チュン副局長は、この計画の準備と並行して、ベトナムが新型コロナの拡大抑制に成功し、観光総局がベトナムの観光イメージ発信に力を入れていることを説明。「旅先や貿易相手国としてのベトナムの良好なメージを広め、各方面から意見やアドバイスを聞き取りつつ、新型コロナウイルスの防止対策を強化したい」と語った。