重要分野の企業防衛で対処必要=外資からのM&Aに警戒感―ベトナム経済界

 【ハノイ時事】ベトナムの経済界で外資系企業の活動を管理し、重要な事業分野における国内のブランド・企業の買収を防ぐ措置を講じるよう政府に求める声が上がっている。オンラインメディアのベトナムネットが17日伝えた。

 タイのスターク・コーポレーションは、ベトナムの電線会社ティン・ファット・ケーブルズ(ティファ)とドン・ベト非鉄プラスチック(ドビナ)を2億4000万ドルで買収した。タイの電力会社スーパー・エナジーは、ベトナム南部ビンフオック省ロックニンの太陽光発電所4カ所を買収する方針を決め、国家証券委員会(SSC)に文書を提出している。
 建設大手コテコンズの大株主であるクストグループなど外国人投資家グループは最近、経営陣の刷新を目指して臨時株主総会を開催するよう提案した。コテコンズのグエン・シー・コン取締役は、外国人投資家がベトナムの大手建設会社を取り込もうとする動きにすぎないと指摘。「適切な機関がコテコンズのブランドとすべての株主の利益、3万人の従業員と家族の雇用を守るために必要な措置を講じることを期待する」と訴えた。
 計画投資省は新型コロナに伴う経済への影響に関するリポートで、企業の買収・合併(M&A)案件が増えると予想。多くのベトナム企業が外資の傘下に入る恐れがあると警鐘を鳴らした。
 ベトナム商工会議所(VCCI)はベトナムの企業・ブランドを保護するため、新型コロナの問題が続く間には一時的にM&A活動を差し止めることさえ求めている。ただ、ASL法律事務所のファム・ズイ・クオン弁護士は、ベトナムが行き過ぎた管理に動けば長期的な投資環境に悪影響を及ぼすとの見方を示している。