コメとマスクの輸出量 1~5月に飛躍的な伸び示す

ベトナム税関当局の報告によると、今年1~5月の輸出品のなかで、医療用マスクとコメの輸出が飛躍的な伸びを示したという。新型コロナウイルスの国際的な感染拡大から、世界的な需要が高まったためで、医療用マスク輸出枚数は、5カ月間で3億2100万枚に達したという。

ベトナムは以前も医療用マスクを輸出していたものの、新型コロナのまん延前は注目されるような輸出品目ではなかった。それが新型コロナの感染拡大をきっかけに、世界的に需要が増大し、飛躍的に輸出量が拡大した。

政府は一時、医療用マスクの輸出を制限したが、5月にこれを解除させると、5月の1カ月間の輸出枚数は計1億8000万枚にのぼった。前月(約1億3950万枚)の1.3倍にあたった。

マスク以外では、コメの輸出量も増えた。こちらも新型コロナ対策の備蓄として、一時期輸出が制限されたが、政府が輸出再開を許可した5月分は、輸出量が95万4000トンで、前月比87%増加した。金額でみても輸出総額は4億9200万ドルに達し、同93%増となった。

ベトナムのコメ輸出の平均価格は、1トンあたり1180万ドンで、前年同期の同900万~1000万ドンの価格を上回った。

輸出量がもっとも多かった国はフィリピンで、5月のひと月で約37万4000トンを超えた。金額では1億8300万ドルに相当し、全輸出量の39%を占めた。フィリピンへ輸出されたコメの平均価格は、1トンあたり1120万ドンだった。5カ月間の輸出量は、計130万トンで、全輸出量の43%を占めた。

一方、中国への5月の輸出量は、15万5200トン。全体量の16%で、平均輸出価格は1トンあたり1460万ドンだった。同国への5カ月間の輸出量は43万トンで、輸出量の14%を占めた。