コロナで低迷するリュウガンの輸出、オンライン取引に活路

ベトナム商工省は、特産のフルーツ・リュウガンの輸出拡大に向けて、オンライン取引を促進しようと他の省庁や関係機関と連携を進めている。

国際取引会議の開催
商工省は8月下旬、農業・地方開発省と共同で、リュウガンとその加工製品の国際オンライン取引会議を開催した。ハノイからウェビナーを使って行われた会議には、インド、オーストラリア、韓国、中国などの8つの市場から約100社が参加。ベトナム側からは、生産者や協同組合、企業など30社が参加した。

ベトナム貿易促進庁のヴー・バ・フー長官は、「通常、中国の貿易業者は、現地のベトナムの農園に来園して、リュウガンを調達している。以前はベトナム産リュウガンの7割が中国に輸出されていた。しかし、新型コロナウイルスにより海外渡航が制限される中、新たな輸出法を探る必要があり、その点でオンライン取引は効率的だといえる」と述べた。

駐ベトナム中国大使館も、「ベトナム商工省と協力して、リュウガンなどのベトナムの農作物の中国への輸出を促進している」と言う。また、同大使館は中国企業に対し、ベトナム側の輸出業者と連携して、両国間の貿易促進を図るよう求めている。

製品の多様化
リュウガンの輸出拡大に向けては、ベトナムの企業や協同組合は、加工技術や包装技術を向上させるべきであり、地方当局はリュウガンの国際的な競争力を高めるために、高品質な製品を生み出す栽培地を整備する必要がある。また、多様な消費者ニーズに合わせて、バイオテクノロジーを応用しながら、リュウガンの加工製品の多様化を図るべきだ。

統計によると、フンイエン省とソンラ省では、それぞれ100トン、800トンのリュウガン製品を生産しており、その中にはリュウガンの缶ジュースも含まれる。フンイエン省人民委員会のブイ・テー・ク副委員長は、「フンイエン省は、生産者や協同組合、企業、中国や海外の貿易業者と連携を強化して、リュウガン製品を世界へPRすることに力を入れている。今後、輸送・流通業者とも調整して、最速・最安での納品を確保していく」と述べた。

フンイエン省は、2トンのリュウガン製品と数トンのリュウガンをオーストラリアに輸出する契約を締結した。