中小企業のDX支援、コンサルティングプラットフォームを選定=情報通信省

情報通信省は1月12日、中小企業のデジタル・トランスフォーメーション(DX)を支援するため、コンサルティングアプリの「Consultant Anywhere」とともに、11のベトナム発のテクノロジープラットフォームを選定した。セレモニーにはヴー・ドゥック・ダム副首相も出席した。

ベトナム統計総局によると、国内の企業の95%以上が中小企業であり、これらは国のGDPの約47%を占める。現在、79%の中小企業がスタートアップの段階だが、今後急速に成長し、2024年には国のGDPに300億ドル(約3兆1000億円)貢献すると予測される。

こうした中小企業の潜在力を見越して、政府は昨年6月、「2025年までの国家デジタル・トランスフォーメーションプログラムと2030年までの方針」を承認する決定「第749号/QD-TTg」を公布し、中小企業を国の発展の焦点に置いた。情報通信省は、中小企業へのDX支援を実施するとともに、経営者にオンラインでコンサルティングを行うプラットフォームとして、Consultant Anywhereを選定した。

Consultant Anywhereは、様々な分野の専門家と企業をつなぐ、ベトナム初のコンサルティングアプリだ。このアプリを使えば、スマートフォンを通して、いつでもどこでもコンサルティングサービスを受けられる。スケジュール管理は容易で、オンライン決済、ビデオ通話の録画保存などが可能だ。アプリ上で提供されるカウンセリングは、課題ごとに専門家が適切な方法論を提示し、企業の理解や評価、分析、適切な行動計画の策定を支援する。カウンセリングのスケジュールは、双方の希望に応じて柔軟に設定でき、また企業はアプリ上で、フィードバックの返信や専門家の評価を行うこともできる。

MVV(メディア・ベトナム・ベンチャーズ)グループのグエン・タイン・ソン会長は、「情報通信省が中小企業のDXを支援することは重要で、国の繁栄に寄与できる私達の大きなモチベーションにもなっている」と述べ、「ベトナムの中小企業が、事業運営に関する戦略的なアドバイスを得るためにかけられる費用、時間、労力には制約がある。Consultant Anywhereのようなプラットフォームは、中小企業の課題を簡素化する最適なツールになると確信している」と語った。