輸出品の信頼性をアップ トレーサビリティーに新制度

ベトナム産品の信頼性向上に向けて商工省と貿易促進庁が進めるトレーサビリティー(生産流通履歴)の新制度、アイトレース247を導入した初の商品となるタインハ県(ハイズオン省)産ライチがこのほど、日本やシンガポール、仏に輸出された。商品のブランド力や付加価値アップにつながると期待されており、同庁は企業向けの導入ガイドの開発など普及活動に力を入れている。

6月12日、パリのシャルルドゴール空港にアイトレース247を導入した初のライチ1㌧が到着した。在仏ベトナム貿易事務所によると、ライチはその後、パリのアジアン・スーパーマーケットで販売された。ライチを輸出した貿易会社、ロンド・トレードサービス・プロダクションのマイ・チュアン・チン・ディレクターは、「アイトレース247は、消費者の品質に対する信頼性向上やイメージアップにつながり、将来的には、より大きなビジネスの成功をもたらしてくれるだろう」と期待を寄せる

アイトレース247のスタンプのある商品は、消費者が商品の来歴や加工行程、品質の信頼性などに関する情報にアクセスすることが可能で、農場からテーブルに上るまでの間の透明性を消費者に担保する。スタンプは、顧客のニーズに応じて様々な言語で表示でき、日本とシンガポールに輸出されたタインハ産ライチのスタンプはそれぞれ日本語と英語で表記された。


シンガポールのスーパーに並ぶアイトレース247を導入したタインハ県産ライチ

アイトレース247の普及に向けて、政府はさまざまなプログラムを準備中だ。貿易促進庁のブ・バ・フ長官は、「庁内で開発してきた電子カリキュラムを使って、8月からオンライントレーニングやコンサルティングのサービスを提供したい」と話す。同庁では、配達宅配便サービス会社、VNポストとも協力して企業へのガイドやトレーニング計画を作成する予定だ。また、貿易振興に向けた国家ブログラムの一環としてラザダ(Lazada)やチキ(Tiki)、ショッピー(Shopee)、アリババといった国内外のオンラインショップに同庁が開設しているブースを活用して、企業の商品プロモーションを支援していきたいとしている。