欧州メーカーが進出検討 風力用タービン製造で

ロイターは関係筋の話として、洋上発電用風力タービン製造プラントのベトナム国内での建設に向けて、欧州のメーカーが数億ドル規模の投資を検討している、と報じた。

写真㊤=バクリエウ省の風力発電施設。将来有望な洋上風力発電分野に、海外から熱い視線がれている

世界銀行グループによると、ベトナムの沿岸では、人口過密地域に近い浅瀬の岸辺に強い風が吹くため、洋上発電分野の将来性が高いとみられている。

匿名を条件として業界筋の3人は、投資する可能性がある企業として、デンマークのタービン・メーカーを挙げた。この会社は、港の近くの拠点をさがしているが、まだ認可待ちの状態で、地元当局などとの話あいも準備段階だとしている。

北部ベトナムの工業団地、ディープCのブルーノ・ジャスパート・ディレクターは「世界的に有名な企業が、タービン製造に向けた重要な投資を、今年中に決定することを期待している。ベトナムにとって、大きなチャンスになるだろう」と話した。

ハノイで先月23日に開かれた風力発電に関する会議に、オブザーバーとして参加したデンマークエネルギー協会のエリック・ジャー氏は、「発電用のタービンの製造に鉄は不可欠だ。鉄の産出量の多いベトナムへの進出は、理にかなっている」と話した。