ベトナムの小売企業、市場でのポジションアップ対策 1

チャンスを創出し、ベトナム国内の小売市場を強く発展させるため、小売企業の地位向上と競争力強化などの対策が重視されている。

ベトナム小売市場は多くの投資家を誘致する

このほど、「ベトナムの小売市場を開く チャンスとチャレンジ」と題したセミナーが開かれた。ベトナム小売協会のディン・ティ・ミ・ロアン会長は、ベトナムの小売市場は発展を続けており、成長率6%を達成したことを明らかにした。また、(小売業界は)ネットワークの発展と効果的なビジネスが存在しており、「国内の投資家(企業)、海外の投資家(企業)双方にとって魅力的な市場になっている」と述べた。

ハノイスーパーマーケット協会のブ・ビン・フ会長は、客観的にこれからのベトナムの小売業界の発展を評価すればと前置きした上で、「なおも多くのチャレンジを超えなければならない」と述べた。また、「現状ではベトナムの小売業発展のための戦略が『国家』『業界』『企業』という3つの階層で構成されていない」とした。さらに国内の小売企業の規模はまだ小さく、さらなるインフラ整備が必要だ。プロフェッショナルとして意識も十分に高いとは言えず、特徴的な組織もそれほど多くない、経営の更新も遅い-などと指摘した。さらに、多くの国内の小売企業の場合、商品の提供は小規模で能率が良いとは言えない。商品の品質も標準化されておらず、製造費用が高くなる可能性もあり、市場での価格競争力が不足している面もある-と述べた。

また、商工省国内市場庁のチャン・グェン・ナム副長官は「ベトナムに進出した外国企業はビジネス発展のため、人材の確保に努めている。特に質の高い人材ほど不足している状態で、国内企業にとって優れた人材の確保は重要だ」。

ディン・ティ・ミ・ロアン会長も人材確保の難しさを「ベトナム小売業の弱点」と指摘する。ロアン会長は「小売業界の人材はグループに分けられる。販売を担当する人・在庫の管理・経理などを担当する人、そして経営者らだ。人材は大切であり、より向上させるためには投資が必要だろう」と述べた。