「冷たい物を食べる」日 ベトナムのデザート「バンチョイ・バンチャイ」

ベトナムの北部では、旧暦の3月3日(今年は新暦の4月2日)を「ハン・トゥックテト」として、恒例の料理を食べます。ハンは「冷たい」、トゥックは「食べること」。「ハン・トゥックテト」は「冷たい物を食べる」という意味です。

この日は「バンチョイ・バンチャイ」を家庭で作ったり、市場で買って食べます。ベトナムの人々は地球や空などに感謝し、お祈りをして、家族みんなで「バンチョイ」「バンチャイ」を食べるのです。

バンチョイの原料は、もち米を混ぜた柔らかい米粉(お米の粉)とブロック(塊)状の砂糖です。

もち米入りの米粉とブロック状の砂糖は、ハノイなどベトナムの北部では市場で比較的簡単に購入できることから、材料を買って家庭で作る人も多いと思います。作り方もそれほど難しくありません。

まず、「親指の頭」くらいの量の粉を薄く伸ばし、真ん中に砂糖を入れて、丸くします。

  

その後、沸騰したお湯に入れます。あまり煮込まず、浮かんで来たら手早くあげます。モチ米が入っているので、表面が粘らないように、冷たい水に入れます。

お皿に移して、揚げたゴマをかければ「バンチョイ」の出来上がりです。

次は「バンチャイ」(先にご紹介したのは「バンチョイ」)です。「お団子」の原料は、もち米が入った柔らかい米粉、それと、豆を煮て細かく砕いたもの、粒子が細かい白い砂糖、片栗粉です。

「バンチョイ」に比べると大きさは三倍~五倍くらい、中身は砕いた豆に砂糖を加えたもの。形も球形ではなく「平たい円」です。

餡(あん)に使う片栗粉は水に均一に混ぜ、煮た後、砂糖で味付けします。お好みよってバニラ味も美味しいと思います。先ほど作った「お団子」を入れたお碗にかけます。

もう少し、手を加えたいときは、「バンチョイ・バンチャイ」の上に、繊維状のココナッツを載せます。

「ハン・トゥックテト」は子供をはじめ、みんな好きです。ハノイではバンチョイ・バンチャイが並びます。ぜひ、召し上がってください。