〝祝福〟の甘い果物「ボンボン」 果物王国・南部で栽培盛んに 

ベトナムで、果物が多いのは南部です。なかでも南部の西方でたくさん採れるのが、ベトナム語でBoong BoongとかBòn Bon、あるいはLoong Bong(ボンボン、またはロンボン)と呼ばれる果物です。形は丸くて小さく、皮をむいて食べるととても甘くひんやりしています。

木は高くて大きいです。一本にボンボンの実がたくさん、ぶら下がるように付いて、その様子はちょっと面白いと思います。

  

ボンボンはずっと昔からある果物ですが、最近、ベトナム特産の果物として、全国で栽培が盛んになっています。ハノイやダナン、フエ、ホーチミンなど、大きな都市の露天や市場で売られています。小売の値段は1キログラムが50万ドン~10万ドンくらいです。

この果物は、食べると福が訪れると考える人が多いのです。それで、ボンボンは、美味しい果物としてだけではなくて、〝祝福果物〟としても人気です。ボンボンは4月に白くてきれいな花が咲いて、7月~9月にかけて実が黄色に変わってくると食べられます。

中身は半透明で白く、たくさんの房に分かれています。房の中には小さい種があるのもあります。種を食べても大丈夫ですが、ちょっと苦い味があるので、ふつうは取り除きます。夏は、暑いし、疲れる時期ですが、ボンボンを食べると、良い気持ちになって、元気を取り戻せますよ。これを使ってサラダにしても、とても美味しいです。

南部のツアーなどを利用すれば、たくさんの果物と出会えます。そのなかでも、ぜひボンボンは、忘れずに食べてくださいね。