米ベクテル社、カマウ省で大型港設置に意欲

米国の大手建設グループ、ベクテルがベトナム南部カマウ省のコアイ島で、石炭積み出し用の大型港建設の実現性を検討している。今後のアセアン地域間の物流増加を見越し、ベトナム南部の拠点港としたい考えだ。

同グループのマーク・アーガー氏によると、コアイ島の港は貨物積み出し港として、国家経済の大切な役割を担うことになるという。完成・運用されれば、25万トン積載できる石炭船が入港できるようになり、石炭運送費が大きく軽減できるとしている。

アーガー氏はディン・ラ・タン交通・運輸相と面談し、同グループがバン・フォン(Van Phong)社と契約したことなどを報告。両社による合弁会社を早期設立し、コアイ島での港の設置の実現可能性を研究する計画についても述べた。

タン大臣は同グループの投資を高く評価しながらも、一方で、周辺にはすでにズイェン・ハイ港(Duyen Hai)や、カイメップのチーバイ港(Cai Mep-Thi Vai)などの港があるため、市場や交通インフラ、物流など新規事業の実現性や効率などをもう一度、詳細に精査するよう要望した。さらに交通・運輸省は、ハウ(Hau)で行われている港湾整備事業などもあり、主要港はあくまでカントー(Can Tho)港になることも強調した。

そのうえで、タン大臣は、「計画実現はベトナム南部の発展につながる。そのためには、同グループへの支援も視野に入れている」と話した。