海ブドウで高収益 ニントゥアン省でモデル事業

ニントゥアン省のダンナイ・ラグーンで進められている海ブドウの養殖のモデル事業が高収益を上げている。初期投資が安く、エビの養殖池などよりも管理に手がかからず、高収益もたらすことから、ニンハイ地区カンハイ・タウンの地元住民の新たな収入源となっている。

写真㊤=グリーンキャビアとも呼ばれる海ブドウ。養殖が高収益をもたらしている

モデル事業は15ヘクタールのエリアで進められ、ニンハイ地区の6軒の業者が参加。すでに大きな経済効果を上げている。カンハイ・タウンに住むトラン・フンさんの場合、わずか4ヘクタール規模で1日60キロ、135ドル(約1万5000円)の海ブドウを生産。年間で約500万円の収入となっている。

カンハイ・タウン経済計画局の担当者は、「海ブドウは、湖や池の水中の棚や底、あるいは海中の網の中で養殖できる」と説明、海水のタンクやプールで養殖されているケースもある。地域や水質、日当たりにもよるが、初期投資は、設備を含めて3000平方メートルで25~35万円程度。1000平方メートル当たりの生産量の目安は約1トンという。養殖を始めてから半月で収穫が可能となる。

海ブドウは生のまま、サラダの具としてビネガーなどの味付けで食べるのが一般的。ニントゥアン省の海ブドウは、乾燥させて、粉末やスパイスにも加工される。

カンハイ・タウン人民委員会によると、海ブドウは育てやすく高収益をもたらすうえ、ニントゥアン省の海が養殖に適していることから、今後一気に拡大する可能性があるという。また、日本や韓国、中国、マレーシアなど、海外でも人気の食材であるため、輸出品としての潜在性も高い。こうしたなか、同人民委員会では生産拡大や食品衛生の工場を目指す加工業者を支援、指導する計画の策定を急いでいる。