今年11月にアジア太平洋首脳国会議(APEC)の開催を控えたベトナム南中部の直轄都市、ダナン市が、観光客の誘致に力を入れている。新空港ターミナルが開設されるなどインフラ整備が進められており、1月初旬には、外国人観光客の玄関口となるホーチミン市で観光促進活動が行われた。

写真㊤=観光都市として発展するダナン。国際会議などのイベント誘致などにも積極的だ
このダナン観光PRは、APECを契機に、重要市場であるホーチミン市でダナン市のさまざまな観光資源をアピールするのがねらい。ダナン市観光局が、数々の旅行会社と協力して実施した。今年、同市内や周辺で行われる予定のイベントや新しい旅行商品などを紹介したほか、さまざまなインフラ整備についても状況説明が行われた。

ダナン市観光局のチョン・ティ・ホン・ハン副局長は「ダナンは長年にわたって活発な観光都市として栄えており、国際的なレベルの重要なイベントや会議なども多く行われるようになって注目を集めている」とダナン市の魅力を紹介した。

11月に行われる予定のAPEC首脳会議をサポートするため、ダナン市では、ダイアモンドタワーコンプレックス、JWマリオットなどの高級ホテルのほか、ホリデイ・ビーチ・ホテル、アルファナム・ラグジュアリーなどの商用サービスアパートメントなどの宿泊施設が次々と開業している。2016年末の時点で、ダナン市の宿泊施設は約600カ所、合計約2万2000室にのぼり、これらの多くは、APECに向けて国際基準の施設やサービスを完備している。

また、同市は、訪れる観光客の利便性を図るために、観光情報を発信する携帯サイト「Danang Fantasticity」を2017初年から導入。また、観光客が便利で安全に買い物できるように、無線LANが無くても使える通信用電子機器や「ダナン・パス(Danang Pas)」と名付けた消費者向けカードなども運用される。

一方、ダナン空港の新しい国際線ターミナルは、今年3月に運用が始まる予定だ。これで年間最大約600万人の利用が可能となり、2017年のダナンの観光業の発展に寄与すると期待されるという。