ハティン省などベトナム中部4省 水質検査を定期的に実施

ベトナム資源・環境省は、ベトナム中部のハティン、クアンビン、クアンチ、トゥアテイェンフエの4省に対して、海域の環境や水質などを定期的に調査し、詳細を報告するよう求めた。昨年の製鉄所排水による魚の大量死を受けて、汚染を早期に感知する体制を整えた。

写真㊤=水質の検査を行うハティン省の職員ら 

資源・環境省は4省に対して、真剣に環境を監視し、報告書を提出するよう指示した。報告書の内容については、同省のホームページやメディアなどを通じて、一般に公開するという。

また、地元住民らの関心も高いことから、4省それぞれのホームページなどで公開するとともに、さまざまな手法で広く住民らに広報することも求めた。

一帯では、ハティン省で昨年、近隣の海洋で魚が大量死し、台湾系企業グループのフォルモサが運営する製鉄所の排水が原因とされた。これを受けて、フォルモサの排水が海洋に流れ込む場所に水質をモニタリングするための観測拠点の設置が強く求められ、昨年5月に設置された。24時間継続してモニターされ、データが2分ごとに更新される最新設備で、定期的な水質観測を続けている。

検査項目は、COD(化学的酸素要求量)、SS(水質中の浮遊物質)、水温、ペーハー、総窒素含有量など6項目に及ぶ。