ホイアン市歩行者専用区域を拡大 観光客の散策優先

クアンナム省ホイアン市人民委員会は、4月から、自動車やバイクの往来を禁止した歩行者専用道道路の範囲を拡大し、旧市街のほぼ全域に広げた。対象地区は名所や店などが多い地区で、観光客や市民らの散策を優先させたかたちだ。

写真㊤=ホイアン旧市街で散策を楽しむ観光客ら
歩行専用道路を拡大する提案は、ホイアン市人民委員会がこのほど許可した。ホイアン市では、2004年6月に旧市街がユネスコの世界文化遺産に登録されているが、今回の拡大で歩行者専用区域が、ホイアン旧市街のほぼ全域が対象となった。

歩行者専用道路は、ホイアンの街を象徴する観光スポットになっている。観光客誘致に貢献していることから、歩行者専用区域の拡大も、地域の人々の支持を受けており、「公衆に利益をもたらし、ホイアンの街の経済発展に貢献する」として採用された。

新たに歩行者専用とされるのは、ホイアン旧市街一帯の道路のほか、チャン・フー通り、グエンフエ通り、コン・ヌ・ゴック・ホア広場とホアイ川沿いの通り。対象時間が設けられており、自動車やバイクの往来が禁止されるのは、午前中は9~11時。午後は雨季が午後3時~9時半、乾季は午後3時~10時となる。

ホイアン市人民委員会のグエン・バン・ソン人民委員会副委員長によると、市ではこれを機会に道幅の拡張などの整備を検討。自動車の往来がなくなった地区では、道路を使った伝統的な手遊びや民俗ゲームなどの実演を検討していくほか、飲食店や市場の出店、芸術パフォーマンスなども実施する計画だという。同市では、ホイアン旧市街での人々の混雑緩和にもつながると期待している。