ホーチミン市、固体廃棄物処理計画の認可を要請

ホーチミン市人民委員会は、2025年までの廃棄物処理計画を建設省に提出し、政府の承認を求めた。

計画では、廃棄物を埋め立て処分する代わりに、高度な廃棄物処理技術を用いて、廃棄物のリユース、リサイクルを行うことを求めている。こうした高度な技術の採用で、土地利用や新しい廃棄物処理施設に対する建設コストを抑えることができるという。さらに、この計画では、固体廃棄物の収集、運搬、処理に係る需要を満たす高度な技術を使用することで、地域間の集積地ネットワークを構築する。

計画は、都市全体の需要を満たすための設備と潜在的な操業地域も定めている。それによると、約1800万人が暮らす30400平方キロメートルをカバーし、計画が及ぶ地域は、ビンズオン省、ドンナイ省、バリア=ブンタウ省、タイニン省、ロンアン省、ティエンザン省に隣接する。これらの地域全体では、1日に9000~9500トンの固体廃棄物を排出し、それには建設工事から出る1日1500トンばかりでなく、家庭生活から出る7500~8000トンも含まれている。

これらの地域において、家庭生活から排出される固体廃棄物量は、毎年7~8%増加しており、とりわけ危険な固体廃棄物は、6300トンの危険な医療廃棄物を含めて年間およそ150000トンに上る。

約7200~7500トンの家庭から出る廃棄物、つまり家庭から出る固体廃棄物の90%以上は、毎日廃棄物処理施設へ収集、輸送されている。しかしながら、固体廃棄物は分別されておらず、このことが処理施設におけるリユースとリサイクルを困難にさせている。

依然として、埋め立て処分が主要な廃棄物の処理手段であり、市で1日に排出される廃棄物の75%を占めている。15%の廃棄物は堆肥化リサイクル技術で処理され、5~10%は焼却処分されているが、ホーチミン市当局は、「埋め立て処分の割合が高いことは、公衆衛生や環境へリスクをもたらす」と語っている。ただ、市には大型のリサイクルプラントがないため、固形廃棄物は、1000近い小型設備や家庭設備で選別し、10のリサイクルプラントでリサイクルしなければならない状況だ。

市内には、ビンチャン(Binh Chanh)区ダフォーク(Da Phuoc)地区にあるダフォーク施設(614ヘクタール)と、クチー(Cu Chi)区フォークヒェップ(Phuoc Hiep)地区のフォークヒェップ施設という2つの処理施設があるが、市当局は、フォークヒェップ廃棄物処理施設の敷地を、現在の687ヘクタールから533ヘクタールへ縮小させる計画を立てている。そのほか2つの処理施設、 ホックモン(Hoc Mon)区のドンタン(Dong Thanh)施設(45ヘクタール)とビンチャン(Binh Chanh)区のゴカット(Go Cat)施設(25ヘクタール)は、ここ10年の間に閉鎖された。

先週、California Waste Solutionsの完全子会社であるVietnam Waste Solutions副社長のヒュン・ティ・ラン・フォン氏は、人民評議会との会合の中で、「ダフォーク施設における廃棄物処理量の増加は、プラントに負荷をかけており、1日3000~5000トンを処理している」と語った。さらに、「ダフォーク施設における廃棄物処理量を削減するために、Vietnam Waste Solutionsは、1日1500トンの廃棄物処理が可能な別の焼却処理施設に投資する」とも述べた。処理された廃棄物は、電力やVNGガス、堆肥や有機肥料といった副産物の製造に使用されるという。