ハイフォン市、発展のため民間積極活用へ フック首相

グエン・スアン・フック首相は26日、ベトナム北部の港湾都市、ハイフォン市を訪問し、同市党委員会常任理事会などで、「民間企業をハイフォンとベトナムの経済発展の重要な動力としたい」とよびかけた。

写真㊤=ハイフォン市党委員会常任理事会で話すフック首相

26日に行われたハイフォン市党委員会常任理事会で、フック首相は2017年上半期の同市の力強い発展を高く評価。「しかし、ベトナムの主要な産業中心地として、また、北部沿岸地域の社会的、経済的発展の原動力として、さらに前進の余地がある」とさらなる努力を求めた。

フック首相は、ハイフォン市をホーチミン市や首都ハノイに続くベトナム第3の規模の大都市と位置づけ、「近代的で自然豊かな港湾都市、競争力をもつ工業やサービス業の一大中心地として、さらに発展をさせてほしい」とした。

フック首相の激励には、ベトナムは今年の経済成長の目標を6.7%増と見込んでいるが、これを実現するためには、ハイフォン市のGDP成長率が14%を達成する必要があるという事情もある。フック首相はハイフォン市に対し、「国内外の関係各部門と協力し、ベトナムも最も重要な港湾都市のひとつとなるため、発展を続ける必要がある」とした。また、投資環境の改善、行政改革の加速による競争力アップ、観光充実のためのインフラ構築の完成、観光産業の基幹産業化なども求めた。

ハイフォン市によると、同市の2017年上半期の地域GDP成長率は過去10年で最高となったという。同市の港での商品取扱量は1~6月で4300万トン(前年同期比13.8%増)、社会投資の総額は23兆9000億ドンで同22.56%増だった。市の税収は35兆ドンを越え、前年同期より10.7%増加した。

ハイフォン市では、今年に入ってから、海外からの投資によるプロジェクトが24件発足しており、既存の20案件も、追加投資を獲得。全体では投資金額が6億1700万ドルにのぼるなど、ベトナム国内でもっとも魅力的な投資先のベスト10都市に入っている。

市は上半期までですでに、年間計画の40.8%に相当する3兆7,000億ドンを公共投資に費やしている。2017年の上半期の新規設立企業数は1598社(前年同期比23.7%増)、資本金の総計は約7兆4000億ドンを超えている。