豪雨被災のムーカンチャイ地区、棚田PRで復興へ イエンバイ省

ベトナム北部山岳地帯にあるイエンバイ省ムーカンチャイ(Mù Cang Chải)地区は、国家遺産の美しい棚田が連なる。8月初めの豪雨では、同地区も洪水による被害を受けたが、その復興を兼ねて9月21~27日、棚田を舞台にした観光祭が展開されることに決まった。

例年のムーカンチャイ地区の秋は、実った稲で黄金色となる棚田が最も美しい季節。だが、今年は8月初めの豪雨と洪水、土砂崩れなどで被害を受け、この観光名所も一部、破壊されたという。

洪水の水が引いた直後から、イエンバイ省当局は、地域の衛生や生活インフラの復旧などの復興に向けて精力的に活動。人々は日常を取り戻しつつある一方で、停滞していた地域経済も、重要産業の一つである観光を含め、徐々に動き始めていることから、復興を支援するための観光祭を企画した。

「山の黄色の波」が観光祭のテーマ。国家遺産の風景とされる「ムーカンチヤイ地区の棚田」を軸に、さまざまな観光促進活動を行う。期間中は、ヤギ同士を戦わせるこの地域の伝統的な「闘ヤギ大会」や、2回目の開催となる「ムーカンチャイ・トランペット・コンテスト」、黄金色の棚田を上空から楽しむパラグライダー体験などの観光資源をPR。また、山岳地帯の市場やムーカンチャイ地区などの写真を集めた作品展、映画なども披露する。

これまでに一帯では、11カ所の観光客用宿泊施設が利用できるようになっているという。