ロンアン国境経済区、メコンデルタ地域を結ぶ架け橋に

メコンデルタに位置するロンアン省。同省のロンアン国境経済区はカンボジアと国境を接する地域にあり、政府関係者によると、経済、文化社会の中心としてその存在感が高まっているという。

写真㊤=ロンアン国境検問所

最近行われたベトナム通信社のインタビューに対し、同省人民委員会のグエン・ヴァン・ヅック副会長は「ロンアン国境経済区は、大メコン圏をつなぐ貿易拠点であると同時に、南部メコンデルタ地帯で、ホーチミン市と12の省を結ぶ架け橋の役割を果たしている」と述べた。

ロンアン国境経済区は2015年に、2030年へ向けた方針をもって首相に承認された経済区であり、その規模は、キエントゥオン町ビンヒエップ地区にあるビンヒエップ国際国境検問所経済区とロンコット国境検問所を含め、13,080ヘクタール以上に上る。

キエントゥオン町人民委員会のグエン・ヴァン・ブー会長は、「過去2年間、キエントゥオン町は、ビンヒエップ国境検問所の発展に向けた投資資源の開拓に力を入れるとともに、貿易・サービスの進展に適した環境を整備してきた」と述べた。

キエントゥオン町当局は、ロンアン省当局と緊密に連携を行い、国内外の投資家をビンヒエップ国境経済区に呼び込むためにインフラシステムを整備し、100ヘクタール以上の土地基金を用意した。

また、ロンアン国境経済区管理委員会は、タイナンエンタープライズ社(台湾)の約17ヘクタールに及ぶプロジェクトに対して、投資登録証明書を発行。同社は2016年の年末から稼働しており、投資総額は6500万ドルを超え、約2000人の現地労働者の雇用を生み出している。

同管理委員会のチュオン・ヴァン・チエウ会長によると、近年、国内外の多くの投資家が、ビンヒエップ国境経済区への投資に積極的であるといい、チエウ氏は「すべてのビンヒエップ国境経済区への投資プロジェクトでは、法人所得税と個人所得税の面でインセンティブが得られる」と言及。さらに、「中期貸付でも優遇金利が適用できるなど、同経済区への投資環境を整えていく計画だ」と続けた。

ロンアン省人民委員会のチャン・ヴァン・カン会長は、「わが省は、地域における社会経済的な技術インフラを構築するという観点から、ビンヒエップ国境経済区と主要な南部経済地域、ホーチミン市を結ぶ輸送システムに対して、政府の投資資本が割り当てられることを期待している」と語った。そして、今後も同省は、国境経済区への投資を引き寄せるために、健全なビジネス環境を作り続けるだろうとの見解を示した。

また、カン会長は「ロンアン省は、高度先端技術と環境にやさしいプロジェクトを優先し、持続可能かつ友好的な姿勢でビンヒエップ国境経済区を発展させて、国境の治安を守っていく」と述べた。