ベトナム最後の王朝、阮(グエン)朝の都として栄えたフエ。昨年は150万人の外国人観光客が訪れ、前年の2016年に比べて42.5%も増加した。フエには世界遺産があり、阮朝時代の建造物や文化を楽しめる場所として知られている。

写真㊤=フエの観光名所である阮朝(1802~1945)のカイディン帝陵

全ての観光客のうち、外国人は半数を占めるが、最も多いのが韓国からの観光客であり全体の26%に上る。そして、フランス、英国、米国、ドイツ、タイが2位から6位までを占めている。昨年の全観光収入は、1億5500万ドルに上った。

地方観光局によると、観光分野では、ツアープログラムにラグーンや農村地域を組み込んだり、世界遺産以外の旅行先を紹介するなど、観光商品の多様化を図っている。また今年は、420万人の観光客を見込んでおり、そのうち外国人は半数を占めるとみている。

こうした目標を達成するために、観光局は、同時に2000人を収容できる標準的なレストランを整備しようと民間投資を呼び掛けた。地方当局に対しては、日本、韓国、タイといった訪問者数が多い国々とフエを結ぶ直行便をアピールするよう要請。また、観光客に向けた公的機関や民間施設のサービスやもてなしを改善することも提案した。

フエは、ベトナムで一番の観光拠点だとされている。しかしながら、フエの観光産業は、地方当局の観光への意識が高くなく、ここ数年間で目立った発展は見られていない。地方当局が、観光分野の成長のために、資格を持つ職員がいる独立した観光局を設けたのは、なんと昨年のことだった。