フート省、日本からの投資拡大を期待=東京で会議、魅力アピール

ベトナム北部のフート省は、日本企業によるベトナムの地方への投資拡大を求めるとともに、事業展開に適した環境の整備を約束した。フート省人民委員会のブイ・ミン・チャウ委員長が、4月12日に東京で開かれた、同省への日本企業の投資を促進する会議で述べた。

この会議は、駐日ベトナム大使館、JETRO、日本アセアンセンターが共同で開催し、50以上の企業の代表者や投資家が出席した。

写真㊤=フート省人民委員会のブイ・ミン・チャウ委員長(VNA)

チャウ氏は、フート省がハノイのノイバイ国際空港に近接していることに加え、最新式の港湾システムや社会経済基盤を有するなど同省の利点を強調し、「製造業、組立産業、建築資材の生産、先端農業、林業において、大きなポテンシャルを秘めている」と述べた。さらに、「省内には、『フン王信仰』と伝統歌謡の『ソアン』といった2つのユネスコ無形文化遺産があり、観光開発において、大きな発展の余地がある」とも付け加えた。

チャウ氏によると、日本企業は現在、木材加工、衣料テキスタイル、靴製造の分野で、7つのプロジェクトを実行中であり、その総額は4000万ドル近くに上る。

また、グエン・クオック・クオン駐日ベトナム大使は、「両国は最良の関係にあり、経済、貿易、投資をはじめとした、あらゆる分野で成功を得ている」と指摘し、「大企業のほか、日本の中小企業もベトナムへの投資を増やしている。ベトナム日本商工会の会員企業は1800社に上り、世界の中で最も大きな規模になっている」と述べた。

クオン大使は、この会議を通して、日本企業がより信頼性のある投資先として、フート省を選択することに期待感を示した。