特産品のライチ、ハイズオン省タインハーで実りの季節

ライチの名産地とされるハイズオン省タインハー郡で、ライチの収穫シーズンが始まり、街が活気にあふれている。タインソン郡に原木がある、味のよいヴァイチェウ種が、タインハー郡一帯で広く栽培されるようになり、特産品となっているのだ。

ベトナムでライチ栽培がもっとも盛んなのは、北部バクザン省のルックガン(Lục Ngạn)郡だが、味が特においしいとされるヴァイチェウ(Vải thiều)種は、ハイズオン省のタインハー(Thanh Hà)郡のものが有名だ。ヴァイチェウ種は種が小さく、味や香りがとてもよいことで知られる。

ライチは、花が3月に咲き、6月に実る。収穫の最盛期は、6月中旬から7月中旬。どの農家も2週間ほどの短期間で、一気に果実を収穫してしまう。

ライチ需要は最近、急速に高まっているが、その一因は、消費がベトナム国内にとどまらず、海外にも輸出されるようになったからだ。そのため、ライチ農家はさまざまな工夫をこらし、ベトナム版の適正農業規範、VietGap基準を満たす栽培を行っている。

収穫のこの時期、ライチの栽培農園は観光客にも人気だ。ライチの栽培を見学した後、収穫された実を賞味するという体験型観光に注目が集まっている。


たわわに実ったライチ


VietGap基準で栽培されるライチを見て歩く観光客ら


収穫されたライチは、タインハー郡に運ばれ、業者に販売される


この時期、街角はあちこちでライチの卸売りが行われてにぎやかだ


タインソン郡では、ライチの原木が見学できる

今年のタインハーのライチの収穫は、5万5000~6万トンと見込まれている。