ホーチミン市=写真=は、ベトナムの主要な観光地であり、海外の観光客からの人気も高いことから、デジタル技術を活用して観光面での潜在力をさらに高めようと努力を続けている。

第4次産業革命(インダストリー4.0)はすべての分野の発展を促すが、その中で、デジタル技術を生かしたスマートツーリズムは、より多くの外国人観光客をベトナム、特にホーチミンへ呼び込むチャンスをもたらす。

Vietravel社の会長兼ゼネラルディレクター、グエン・クオック・キー氏は、「デジタル技術へのアクセスと開発が容易であることは、情報やリサーチ、統計の普及において、ホーチミン市の観光に好条件を生み出すだろう」と言う。

ホーチミン市観光局によると、観光業におけるIT技術の活用は、ベトナムやホーチミンの観光競争力を高める画期的な対策の1つ。ITの活用は、観光行政や商品・サービスの提供者、観光客にとって効果的な手段になると考えられる。

同市人民委員会は昨年後半、2025年を見据えた2017年~20年のスマートシティ建設計画を発表した。この計画では、知識経済やデジタル経済実現に向けた持続可能な経済成長率の維持、効果的な都市管理、生活・労働の質の向上、市民や組織管理の強化の4つを目標としている。

計画は、昨今のインダストリー4.0の波に対応し、ホーチミンの競争力や魅力を高めるとして、市の観光専門家にも称賛された。計画を通して、地方の観光により多くのチャンスが生まれることが期待される。

市観光局の副局長、グエン・ティ・アイン・ホア氏は、「2018年は、ホーチミン市のスマートツーリズム開発の初期段階だと考えている。観光部門は、国内外の旅行客からの要望や新しいトレンドに対応するため、テクノロジーを取り入れ、旅行会社や有名な観光地の管理委員会とともに取り組んできた」と述べた。

過去20年間で、ホーチミン市を訪ねる国内外からの観光客は増加を続けており、1993年は51万9000人だったのが、2017年には約640万人にまで拡大した。今年1月から8月までの間に、380万人の外国人観光客がホーチミン市を訪れており、年末までには750万人が来訪すると予測される。