メコンデルタに位置するカントー市は、初めてとなるグリーンインフラパークの建設を計画している。同市ニンキエウ区アンカインの0.5ヘクタール以上の敷地に建設を予定しており、同市人民委員会は2月14日、会合を開いてこのプロジェクトについて協議を行った。

写真㊤=空から見たカントー市内(baocantho.com.vn)

カントー大学気候変動研究所のチン・アイン・トゥアン氏は、「プロジェクトの運用が始まれば、グリーンインフラパークは公園として機能するだけでなく、地域の生活環境の向上にも役に立つ」と指摘し、「公園内には、水環境を改善し、洪水を防ぐ施設も含められる」と明かした。

また、同市人民委員会副委員長のダオ・アイン・ズン氏は、「この公園が成功すれば、洪水や環境問題の解決に役に立つだろう。こうした問題は、カントーのような新興都市が抱える共通の課題でもある」と述べた。

専門家によれば、こうしたグリーンインフラは、「building with nature(自然とともに)」の考えに基づき、都市化による悪影響を防ぐ目的で建設が進められる。環境の保全・強化・調整の要素を集めたネットワークであり、社会経済発展と自然的価値の保存促進との調和を実現するものだという。

ベトナムでグリーンインフラは、多くの都市問題、景観問題、大気汚染や騒音問題の解決と、経済発展の促進に寄与すると考えられる。また、グリーンインフラの開発によって、都市における住宅や土地の価値が高まり、投資や観光客を引き付けるとともに、貿易も活発化されると期待されている。