ハイズオン省は、同省カムザン県に予定されていた廃棄物処理施設と発電所の建設計画を白紙に戻すと決定した。当局者は、ダン・チーオンライン新聞に対し、「環境への影響や地元住民の反対を受けての判断だ」と語った。

同省のグエン・マイン・ヒエン共産党書記は、この建設計画について、党員や住民代表と意見交換を実施。ヒエン党書記は「計画については、環境汚染を最小限にとどめるため、省が慎重に検討を行った」と述べた。しかし、地域の党員らは依然、建設予定地と住民居住地との距離や潜在的な環境への影響に懸念を示した。

写真㊤=建設が中止されたハイズオン省の廃棄物処理施設と発電所のイメージ図

ヒエン党書記は「計画は、地元住民の支持を得られていない」と語り、同新聞によると、多くの住民が「処理施設が居住地や学校、宗教的な区域に近すぎるだろう」と語ったという。

こうしたことを受けて同省人民委員会は、関係機関や当該地域に対し、住民の利益を守るため他の建設地を選択するよう求めた。また、当初承認されていた1日当たり500トンの廃棄物処理能力を、1,000トンにまで引き上げるという投資家の提案を検討するよう要請した。

この処理施設は、カムザン県の廃棄物処理を目的に建設が予定され、総投資額は4,500万ドル(約49億円)だった。