ベトナム最大の遊園地起工 北部港湾都市のハイフォン、外国人観光客ら誘致へ

ハイフォン市人民委員会と不動産・リゾート開発大手のビングループは、6月21日、ハイフォン市沖のブーイエン島で、大型遊園地「ブーイエン・ビン・ワンダー」の起工式を行った。プロジェクトは、ハイフォン市解放65周年の重要な活動のひとつで、総資産10億ドルをかけ、ベトナムで最大級の遊園地開設となる。

起工式には、グエン・スアン・フック首相や、レー・クアン・トゥン文化スポーツ観光副大臣、ハイフォン市共産党のレー・バン・タィン書記らが参加した。ブーイエン・ビン・ワンダーは、住宅とエコパーク、遊園地などの複合施設。あたりは自然に恵まれた立地で、大きな3本の川に隣接する。海港に隣接した立地も生かして、国内外の観光客を誘致していく考えで、将来的には市やベトナムの発展に貢献すると期待される。

総面積のうち、遊園地は50ヘクタールを占め、ベトナムで初めてとなるさまざまなエンターテインメント内容が盛り込まれている。3本の川が流れる立地を生かした魅力的な屋外ウォーターパークや、さまざまな乗り物が楽しめるブーイエン・ビン・ワンダー遊園地、ショッピングモールや飲食店などを併設する。

家族連れをターゲットにした施設では、あらゆる年齢の来場者が楽しめるアトラクションがそろう。子ども向けには、科学技術やスポーツ、バーチャルリアリティなど最先端の技術を知る内容に仕上げた。なかでも注目なのが「ビンパール・サファリ」で、ベトナムや世界のめずらしい動物たちを集め、近くから観察することができる。

この大型リゾート開発は、「2050年を視野に入れた2025年までの開発ビジョン」の企画が、政府に承認され、実現したもの。ハイフォン市人民委員会のグエン・バン・トゥン委員長によるとハイフォン市は、カム川の北部と、南のラックチャイ川沿いの地域、東はカットハイ島まで、ハイフォン市の都市空間を3方向への拡大を検討している。

なかでも道路交通システムのない干潟であったブーイエン島の開発は、同市にとってたいへん重要な挑戦のひとつだったため、同市は、ビングループを投資家として誘致した。同グループは、市に150兆ドンを投資しこれまですでに、自動車製造工業、不動産開発、ホテルやショッピングモール、遊園地、衣装施設などの開業に尽力してきた。