三菱自工の工場誘致へ ビンディン省が支援用意

三菱自動車工業の子会社、(MMV)の国内2カ所目の工場建設をめぐり、中部海岸地帯のビンディン省が、省内のベカメックス工業団地への誘致に積極的に乗り出している。進出にあたっては、さまざまな支援を用意。港に近い立地条件などから、MMVも「最有力の選択」と前向きに検討している。

写真㊤=ビンズオン省のミツビシ・モーターズ・ベトナムの工場(cafef)

同省人民委員会のホ・クオック・ズン委員長は、このほどMMVの堀之内兼一社長と会談。堀之内社長は、「ビンディン省には深水港があり、会社としては最有力の選択。また運輸インフラも整備されており、部品を運ぶのにも便利だ」と話した。

一方、ズン委員長も「ビンディン省は、ラオスやカンボジアにも近く、中部のカギとなる重要な地域。クイニン港は、国際的ゲートウェイとして最も利便性が高い」とアピール。「省内には、6つの工業団地があり、多くの日本企業が進出している」と実績を強調した。

同社は2018年、副首相との会合で、2番目の工場の建設候補地を探していると発言。建設費は2億5000万ドル(約260億円)、年間3万~5万台の生産を予定していることを明らかにした。工場建設は地域経済への貢献や、エコカー生産に向けた協力なども目的としているという。