ダクラク省でハイテク農業団地が着工、繁殖豚生産へ=2025年完成予定

ダクラク省クームガル県でこのほど、ダクラクDHNハイテク農業団地の着工式が行われた。南部ビンフオック省のフンニョングループとオランダのデヒューズグループが共同で建設する。総事業費は1兆5000億ドン(約68億円)で、2025年第4四半期に完成予定だ。この農業団地はダクラク省で最大のハイテク農業プロジェクトになる。

ハイテク農業団地は、質の高い農産物のクローズド・ループ・生産チェーンを実現するプロジェクトとして期待されている。事業には、繁殖豚や繁殖鶏の生産、自動豚肉処理工場、有機飼料や有機肥料の生産などが含まれ、これらを東南アジア諸国へ輸出することを目指している。

農業団地が完成すれば、高品質な繁殖豚を迅速かつ確実に中央高原や南部地域へ供給することができる。これらの地域は、繁殖豚への需要が高い。また長期的な戦略として、デヒューズグループとフンニョン社は、ダクラク省と周辺地域にバリューチェーンを構築するとともに、疾病の無発生地域を作りたい考えだ。

この事業によって、ダクラク省の少数民族250~300人に雇用の機会が生まれる。高度な飼養技術や最先端の有機農業を行う人材を育成し、同省全体の経済発展に貢献するとともに、中央高原や南部地域、さらにはベトナム全体のスタンダードモデルとして、最先端の家畜飼養モデルを開発する。

事業では、国際基準に沿ってすべての工程にハイテク技術を適用する。農場システムはインダストリー4.0技術に基づいて管理することで、農産物の品質と生産性を向上させる。

このように、全工程に国際基準のハイテク技術を適用するのは、ベトナムでは初めてのことだ。農場システムは、スキョル社がインダストリー4.0の技術を用いて運営、管理する。同社はデンマークに本社を置く多国籍企業で、農業生産機械やトータルソリューションの分野で140年の実績を誇る。

スキョル社のソリューションは、最先端の技術を採用し、効率性や信頼性も高い。家畜の生産性向上、トレーサビリティの確保、衛生的な食肉の提供を可能にするとともに、エネルギー消費や運営コストを削減し、農場に安定性と持続可能性をもたらすと期待される。