タイグエン省、農村の産業開発を支援=名産の茶など生産力向上へ

タイグエン省産業振興センターは、企業や協同組合、農村組織の生産力拡大に向けて、名産の茶などの生産技術に対する直接投資や市場探索といった実践的な支援を行っている。

写真㊤=ベト・クオン・バーミセリ協同組合は、生産機購入のために約2億ドンの支援を受けた。

今年初め、ダイトゥー県のタインティン茶葉協同組合は、ガス式の自動熱風装置や真空包装機などの購入資金として、地元の産業振興資金から1億8000万ドン(約81万円)の支援を受けた。

同組合のチャン・ヴァン・ティン組合長によると、資金が得られたことで機械化が進み、生産性や品質が向上した。具体的には、従来の薪を用いた回転装置に代わってガス式の自動熱風装置を導入したことで、スモーキーな味を取り除くことができた。さらに、食品衛生や安全性が確保され、茶の色もより青々とするようになった。真空包装機を用いれば、茶の新鮮な味わいが5~6か月間保持される。1か月程度しか持たなかった今までの包装とは対照的だ。組合では月間約2.5トンの茶を生産し、1キログラム当たり平均40万~70万ドン(約18001~3100円)で販売している。

ドンヒー県にあるベト・クオン・バーミセリ協同組合も、地域の産業振興支援を受けた。約2億ドン(約90万円)を投資して、小麦粉をふるうための遠心分離機を購入し、生産能力と収益性を向上させた。グエン・ヴァン・バ理事によると、遠心分離機を使うことによって小麦粉の乾燥時間が短縮され、保存期間も延ばすことができる。

タイグエン省商工局によると、ベトナム北東部の省では2016年以降、120件を超える産業振興プロジェクトを実施し、実施費用は210億ドン(約9500万円)を超えた。今年は20件以上の支援策が実施され、総費用は30億ドン(約1400万円)を超えている。

同局産業・エネルギー管理部のチャン・アイン・ソン部長は、「産業振興策によって農村の産業組織は技術を刷新し、製品品質を向上させるとともに、生産コストの低減によって競争力を高めることができる。茶や食品、家具、建材、衣料品といった主要な地場産品をブランド化することができる」と語る。

タイグエン省は、農村の産業施設の生産スペースを拡大するために、産業クラスターの開発に力を入れている。同省産業振興センターは、地域の商工局や人民委員会が投資計画を遂行し、農村のインフラ建設を進められるよう支援を行っている。