行政組織のIT化加速を ホーチミン市

行政の提供する公共サービスの効率化と品質の向上を目指して、ベトナム南部の中核都市であるホーチミン市が、行政組織のデジタル変革を加速している。同市は今年から2025年にかけ、行政組織のIT化を進め、サイバー上の安全を確保したうえで独自の電子政府を完成させることを目指しており、今回の動きはその一環となる。

ホーチミン市は、行政組織で活用するデジタル技術のインフラ整備を進めてきた。役所仕事の透明性の確保と電子政府の確立を視野に入れ、誰でも簡単にアクセスでき、使いやすいデータベースの作成と、デジタル経済、デジタル社会の構築を計画している。また、情報の安全性を確保し、堅固なサイバーセキュリティを実現するとしている。

これらの試みによって、ホーチミン市が目指すのは、世界的なIT技術導入例で測る「グローバル・サイバー・セキュリティ指数(ICT)」や「ICT発展指数(IDI)」などの指標で、世界のトップ3に入ることだ。また、電子政府については開発と進展が世界第3位になることを目指すという。

IT化の促進によって、市では公共サービスを増やすことができ、より多くの人が活用できるようになる。また、市民と行政組織との間の相互作用が改善されることで、市民の公共サービスに対する満足度数を上げることができると期待されている。

ホーチミン市では、「さまざまな課題解決にIT技術の導入や革新的なアイディアの活用を促していく契機にしたい」と話している。