再生エネルギーのハブ都市に 整備進むニントゥアン省トゥアンナム県

南部に位置するニントゥアン省のトゥアンナム県は、森と海に囲まれた自然豊かな地域だ。地形的に風力や太陽発電光といった再生エネルギーに適していることから県内では近年、発電所建設のラッシュが続く。港湾の整備プロジェクトも進められており、同県では、エネルギーと産業のハブ都市を目指している。

写真㊤=青い海と山の広がる南部の都市、トゥアンナム県

県人民委員会によると、県内では14の太陽光発電所と1カ所の風力発電所が稼働。総発電容量は1216.44㍋㍗に上る。省内の電力容量の半分を、同県が占めているという。フォックミン村の450㍋㍗の太陽光発電プロジェクトは、中でも最大規模の施設になる。

さらに今年は、フォクミン風力発電所(27.2㍋㍗)▽チンチャン風力会社の風力発電所(50MW)▽ハドグループ合資会社の7A風力発電所(50㍋㍗)▽BIM風力合資会社のBIM風力発電所(88㍋㍗)―などが稼働の予定だ。

同県では、液化天然ガス(LNG)を使った火力発電所やカナ工業団地を整備するカナ港複合プロジェクトの整備が進められており、投資家の関心が集まっている。発電所の発電容量は1500㍋㍗で、2025~26年の稼働予定。

一方、カナ港複合プロジェクトの第1期は、すでに国の認可を得ており30万トン級の船舶を受け入れられる国内最大級の港の一つとして開発が進められている。


再生エネルギーや観光など、多くの分野で投資家の関心が集まっている

県人民委員会のチュオン・チャン・ヴィ委員長は「トゥアンナム省には、太陽光や風力発電開発の潜在力が高く、再生エネルギーを柱とした産業に注力していく計画だ」と力を込める。同県には、フォックナム(370㌶)とカナ(827㌶)の2工業団地があり、今後は水産品加工業の集積も視野に入れる。また、観光的な潜在力も高いほか、ハイテク農業の薬草のプロジェクトも投資家の関心を集めている。