今年のベトナム観光は、クアンナム省に注目 世界遺産15周年記念

2014年の観光は、ベトナム中部のクアンナム省が話題になりそうだ。ユネスコの世界遺産に登録されている歴史的町並みで知られる港町、ホイアンとミーソン寺院跡周辺では世界遺産登録15周年にちなみユニークなアートやカルチャーイベントが開催される。

経済が低迷した2013年、観光業界にとっては厳しい1年となった。しかし、クアンナム省は好調な数字を記録。同省を訪れた観光客は、海外からの165万人を含む340万人に上り、4兆2000億ベトナムドン(約207億円)の観光収入があった。

「これらの成功は、地域の観光産業と州の観光促進やインフラ整備の相互努力のおかげ」とクアンアムの人民委員会のカーントーン副委員長は話す。

クアンナム省文化・スポーツ・観光局の担当者によると、昨年から旅行商品のプロモーションなどで、企業と行政間の連携がうまくいくようになった。加えて、近隣のトゥアティエン=フエ省や中部のダナン市とリンクしたプロモーションが効果を発揮した。

今年、クアンナム省は、観光客370万人、観光収入4兆5000億ベトナムドンを目指している。しかし、カーントーン副委員長は「経済の低迷で旅行業界の競争が激化しており、持続的に成長できる仕組み作りを急がなくてはならない」と指摘する。

クアンナム省の文化・スポーツ・観光局とトゥアティエン省、ダナン市は、地域一体のツーリズムの発展とともに、海外からの旅行者を呼び込むため、ホーチミンやハノイなどのエージェントとも緊密に連携している。世界遺産のホイアンの景観とミーソン寺院跡が自慢のクアンナム省。観光発展に向けた挑戦はまだまだ続く。