バンホー(ソンラ省)の素朴で素敵な市場

ソンラ省の「玄関口」でもあるバンホー地区は、雄大な山と美しい川、滝などの豊かな自然と四季折々の花が咲く美しい景観に恵まれている。また、多様な文化とコミュニティーが存在する。週末にこの地を訪れるなら、賑やかなチェンディ市場を訪れてみるのはいかがだろう。

写真㊤=市場では、モン族の衣装がたくさん売られていた

チェンディ市場の会場は、チェンディ村のサッカー場。毎週土曜と日曜、この高原の市場は人々で賑わう。観光客だけでなく、色とりどりの衣装を着たモン族の若者たちも市場に集まっていた。

村に住むラウ ティ チーさんは「市場が開かれるとワクワクしてきます。沢山の人に来てほしい」と話した。

市場がスタートして1年足らずだが42の小さなお店が並んでいる。扱っているのは農産物や衣装など地元の代表的な商品。漬けタケノコ、干しタケノコ、燻製の肉、梅や桃などの果物、野菜やイモ類など地元の人々が収穫したり、作ったりしたものばかりだ。モン族とタイ族の衣装や暮らしの中で使う道具類も展示・販売されている。

地元の人たちによる商品販売は素朴で騒がしくなく、煩わしさを感じることはない、だろう。販売している人々はとても親切だ。小さなお店は竹で作られており、身近な物だけでなく、高原ならではの商品も並ぶ、価格はリーズナブルなものが多い。

買い物だけでなく、典型的なモン族料理を楽しむこともできる。香りのよいコーンワインを飲みながら食べると一層、美味しくなる。

地元では、市場の賑わいを農業や産業の発展に役立てたい、と考えている。また、自然の美しさ、文化や人々の魅力、美味しい料理などを活かして観光での発展も目指す計画だ。

フンイェン省から来たというグエン・タイン・フォンさんは、市場で料理と文化について学びながら、商品を購入していた。「このような市場に行くのはとても魅力的だと思う。都会の市場では見つけるのが難しいような品も売られていた。地元の人たちが作った製品は素朴でとても良かった。家族の分だけでなく、親類や友人へのプレゼントとしても購入した」と話していた。

特徴的で詩的な空間のチェンディ市場は、観光客にとって魅力的な場所と言えるだろう。ソンラ省の人々の文化を学び、体験するだけでなく、温かい地元の人々と交流し、理解を深めることが出来る。