ベトナム最北端、美しきハザン省の旅

ベトナム最北端、ハザン省は山が多い。少数民族の人々が数多く暮らしている。モン族(32.9%)、タイ族(23.2%)、ザオ族(14.9%)、ビエット族(12.8%)、ヌン族(9.7%)など、キン族が最も少ない。

東がカオバン省、西はイエンバイとラオカイ省、南はトゥエンクアン省、北には中国の少数民族が暮らしている。四季があり、冬は寒く気温が0℃の時もある。雨季は6月から9月まで。財政的には決して豊かとは言えず、財政規模は下から数えた方が早い。

ハノイ市からハザン省のハザン市までは約320㌔、車で約6時間かかる。ハザン市からメオヴァック地区のマ・ピ・レンまでは約157㌔、車で4時間以上かかる。ハザン省に向かうには高速道路がないこと、さらに山間部のハザン省は、地形の複雑さもあって移動に時間がかかる。しかし、「体験旅行」として、国内外の観光客の人気は高まっている

ハノイからハザン省を訪れるには、様々な方法がある。バイクで行くことも可能だが、ミー・ディンのバスステーションからバスで向かう方法が「ポイントが高い」。希望する場所で迎えてくれるリムジンサービスもある。ハザン省へはツアーもあり、予約できる。

バスで向かうなら、「Km0」の記念碑(ハザン市)=写真=の前で、写真を撮ることも出来る。宿泊も可能だ。

ツアーなら一日目は、イエンミン地区で宿泊し、二日目はドンヴァン石高原(ドンヴァン地区)でベトナム東北部の雄大で美しい景色を堪能出来る。

ハザン市から車やバイクで訪問できる観光名所は多い、クアン・バ谷(クアン・バ地区)にある「ダブル山」は、自然が成形した「女性の胸のような形」が目を引く、麓には畑が広がり、地元の住民らが色々な野菜、植物を栽培している。畑は女性の服のように色とりどりだ。


クアン・バ地区の谷のコー・ティン(妖精)のダブル山

ドンヴァン地区には「テムマー」の名が付いたジグザグの斜面(坂)もある。テムマーとは「馬力」を示すベトナム語。「馬の腰に荷物を載せ、坂道で馬の力を確認する様(さま)」の想定だ。


ドンヴァン地区の「テムマー坂」

ベトナム映画「パオさんのこと」で有名になったモン族の家も訪れたい。記念撮影する人も多い。


「パオさんの家」で記念写真を撮る女性

少数民族の集落では、親しみを込めてコミュニケーションを取りながら、住民や子供たちと一緒に記念写真を撮るのはいかがだろう=写真㊦。素敵な旅の思い出になるはずだ。