ビンディン省で第5回伝統武術フェスティバル開幕

ビンディン省で1日、「伝統武術フェスティバル」が開幕した。4日までの期間中、各地でイベントが開催され、ベトナム伝統武術の力強さや美しさが、国内外から訪れた多くの観光客を魅了している。

ベトナム伝統武術の促進のために2006年から2年に1度、開催されており、5度目となる。期間中にも、ビンディン省の伝統武術をベトナムの無形文化遺産とする決定がなされる予定であることから、今回はとくに注目されている。

フェスティバルには、国内から約30の伝統武術集団が集まり、優美で力強い技を披露する。近年、世界各国からの注目も高まっており、ヨーロッパやトルコ、またアフリカのアルジェリアやコンゴなどからも、60近くの武術集団が参加。第三回目となる伝統武術大会も開催される。

イベントを契機とした観光客の誘致を視野に入れ、期間中はさまざまな場で伝統武術が紹介されるとともに、各地で多様なイベントが開催される。クアンチュン博物館では香道が披露されるほか、武道をたしなむ女性の美人コンテストの開催、街角での武術の披露など地域をあげて祭を盛り上げる。

ビンディン省は西山朝の皇帝で武術に長けていたグエン・フエを生んだ土地であることなどから、伝統武術が栄え、代々受け継がれてきた。現在でも同省にとって重要な文化的要素となっており、その継承と発展に力を入れている。今日では英国、フランスをはじめとする欧州各国、アメリカ合衆国、ロシアやアフリカなど、世界各地へと広まりを見せている。