ベトナム書記長、7月にも訪米=安保・経済関係強化へ

 【ハノイ時事】米国、ベトナム両政府が、ベトナムの最高指導者グエン・フー・チョン共産党書記長兼国家主席の訪米に向けて調整に入ったことが23日、明らかになった。7月にも実現する方向で準備している。トランプ大統領と会談し、中国が進出を加速させる南シナ海の問題をはじめとする安全保障や、経済など各分野で一段の関係強化を図る。

 ベトナムの元首である国家主席の訪米は、2013年7月のチュオン・タン・サン氏以来6年ぶり。チョン氏の訪米は、国家主席を兼務する以前の15年7月に続き4年ぶりとなる。トランプ大統領は、今年2月にチョン氏とハノイで会談した際、年内の訪米を招請していた。
 ベトナム戦争で敵同士だった両国は近年、中国による軍事拠点化の動きで緊張する南シナ海情勢を背景に、安保分野で連携を深めている。昨年3月には、ベトナム戦争終結後では初めて米空母が中部ダナンに寄港した。
 チョン氏の訪米では、アジア太平洋地域の平和と安定に向けた両国の姿勢を国際社会に印象付け、中国をけん制する効果が予想される。
 また米中貿易摩擦が激化する中で、日本や欧米の一部企業が中国に代わる製造拠点の候補地と位置付けるベトナムが、米国との協調を打ち出す意味は大きい。
 ただ、チョン氏は75歳の誕生日だった4月14日、ベトナム南部視察中に体調を崩し、1カ月にわたり姿を見せなかった。両政府は、チョン氏の健康状態も考慮して訪米時期を確定する見通しだ。