国会委、残業時間の上限引き上げ案拒否=労働強化、世界すう勢に逆行

 ベトナム国会の常任委員会はこのほど、労働者の残業時間の上限を現行の年間200時間から400時間に引き上げる労働法改正案について議論し、引き上げを認めない方針を示した。委員会メンバーらは、世界のすう勢に反し労働強化につながるとの懸念を表明した。サイゴン・タイムズ紙(電子版)が伝えた。

 改正法案の議論で国会社会問題委員会のグエン・トゥイ・アイン委員長は、議員の多くが特定業種での残業時間上限の引き上げに賛成しているとしながら、残業手当も同時に引き上げられるべきだと主張した。
 一方、他の議員は労働者の健康問題に関わるとして、慎重な議論の必要性を強調。社会問題委員会も、既に残業上限規則違反が横行している中で、上限を引き上げることは世界のすう勢に反するとして反対の意思を表明した。
 グエン・ティ・キム・ガン国会議長は、残業時間上限の引き上げはこれまでに2回議論されたが、政府、国会は現行の200時間を据え置くことで合意した経緯を指摘。引き上げ提案は、季節要因の大口注文をこなしたい大手企業の要請を受けたもので、企業に生産規模や雇用を拡大する計画はなく、残業上限引き上げが労働搾取につながることは目に見えているとして、引き上げ提案を拒否する姿勢を示した。(時事)