ハノイで共産党全国幹部会 チョン国家主席ら、新型コロナ後の経済回復など議論

グエン・フー・チョン共産党書記長兼国家主席は23日、ハノイで共産党全国幹部会議を開いた。ベトナムでは収束にむかいつつある新型コロナウイルスの対策や、今後の社会経済の回復や安定、発展に向けた措置などが話し合われた。

政治局が開催したこの会議で、チョン国家主席は、「ベトナムが新型コロナウイルスとの戦いに勝利したことは喜ばしい。ここで勝ち得た成果は、国際社会におけるベトナムの信頼を強化し、立場を堅固なものにするだろう」と国民に賛辞を送った。

今年、ベトナムはASEAN議長国をつとめ、国連安全保障理事会の非常任理事国に就任するなど、国際的にも重要な立場に立っている。加えて、国内では、第13回全国党大会に向けた準備などもあることから、チョン国家主席は「新型肺炎の流行拡大防止は、社会経済活動や国の安全保障、外交活動などと並行して展開されなければならない」と述べ、国民が一致団結して取り組むべきとの姿勢を示した。

新型コロナ対策については、国内外に暮らすベトナム国民とベトナム兵士らがさまざまな形で対策に加わったことを称賛。その結果、268件の感染はあったものの、223件は陰性となり回復し、死者がゼロにとどまった、として対策の成功を強調した。ベトナムのコロナ対応は、国連やWHOなどの国連機関でも、「低予算かつ迅速で、効率のよい疫病拡大防止策だった」として、世界的な注目を集めたことを紹介した。そのうえで、「最も困難な時期にベトナム国民の連帯と愛国心のもつ力が証明され、共産党と地域指導者への国民の信頼、政治システムのよさなどが再認識された」と述べた。

参加者からは、新型コロナの収束後に社会や経済、開発を回復し、さらに促進させるためのマクロ経済的な対策が提案された。また、国や各地の自治体、担当部局などの重要任務として、企業の抱える課題解決やビジネス環境の改善、輸出の拡大促進、国防や安全保障の強化などの必要性質についても合意した。