経済安全保障法の制定求める声=中国投資念頭に国会で議論

 開会中のベトナム国会で、中国からの不動産投資を念頭に外国投資が国の安全保障を脅かしかねないとする議論が展開され、議員らから「経済安全保障法」の制定を求める声が上がった。オンラインメディアのVNエクスプレスが報じた。

 22日の国会審議でチュオン・チョン・ギア議員は、ベトナム共産党政治局が昨年、現行投資法に国防、安全保障に関する条項を加えるよう求める決議を採択したと指摘。加えて、中国の投資家が現行投資法の不備に乗じて安全保障上重要な地域の土地を取得していると警鐘を鳴らし、警戒感を示した。
 現行法では国境地帯などでの開発案件でも、利用面積が50ヘクタール未満なら国会承認は不要だが、ギア議員は、5~10ヘクタールという小さな土地でも空軍基地周辺などの重要地域にあれば、安全保障や国防に影響しかねないとして法律で規制することを訴えた。
 また、国会国防・安全保障委員会の副委員長を務めるグエン・ミン・ドク少将は、これまでに「デリケートな問題」に絡む資本拠出や合併・買収の事例が見られたものの、これらを効果的に規制する仕組みはないとして、政治局決議を制度化するべきだと訴えた。
 国会財政・予算委員会のレ・タイン・バン常任委員は、中国資本の入った企業が、違法な領海を示す「九段線」入り商品を販売したり、沿岸地帯で不動産事業を進めたりするケースをリスクとして例示。このほか、マクロ経済安定上のリスクや、腐敗、共同事業を通じた経済操作などの危険性を挙げた上、経済安全保障法の制定は喫緊の課題だと強調した。(時事)